- 2021.03.06 UP !
愛着障害について パオボランティア養成講座第四回
第四回目の講座について、報告が遅くなりました。
第四回はとても興味深い話でした。
講師の先生は、坂 鏡子さんです。とても聡明な方でした。
講演のテーマは愛着障害でした。
ここで説明するのは、専門的すぎるので難しいですが、簡単にまとめると、
・子どもの頃に十分な愛情を受けて育たないと、身体は中学生~高校生でも、こころは赤ちゃんのままということが起こります。
・自分ひとりじゃ何もできない赤ちゃんの頃、ミルクが欲しくて泣くと親が世話をしてくれる、そうすると幸福感と包まれているような安堵感に包まれ、安心感と親に対する信頼感が芽生え、自分も人も信頼するという基本的なヒトとしてのスペックができる。
・子どものころ、まわりの大人に恵まれないと、まず人を信じようとしないので、悪い人のところへ簡単にいってしまい、逆に厳しいことを言うけれどまともな大人のことは信用しなくなり、トラブルが起きても誰にも頼らず、そもそも信頼できる人がわからないので、自分だけで解決しようとし、あるいは、問題そのものを放棄してしまったりする。
等、私と、私の親に当てはまる話ばかりで、耳が痛かったですが、大人になっても愛着障害は直せるとのお話で、本当に安堵しました。とはいえ、自分に向き合うのはすごく勇気がいることです。
また興味深いエピソードも語って下さり、
・パオの子どもたちは夜に怖い怖い夢を見る子が多い・・・。
これが愛着障害に関係していると坂先生はおっしゃられました。
水を差すようですが、愛着障害はもちろん、自律神経の不調もあるかと思います。
また講座の最中に模擬演習を行いました。
親に虐待を受けたお母さんがまた子どもに虐待をしてしまっている……という内容の文書から、
お母さんのいいところ
を、
探し出すという演習でした。
本当に、この演習では私自身の甘さを思い知らされました。
私が挙げれたのは、
・お母さんは職場でひどいいじめにあっても耐え抜いた
ことだけでした。これが精いっぱいでした。
一方、坂先生が示されたのは、
・自分自身を客観視して文書にまとめる能力
・旦那の支援がある
・感情の起伏が穏やかなときは、子どもの面倒を看る
・子どもが病気になったら、あちこちに相談する
等
まず私は、テキストの中にある、お母さんの悪い面ばかりに目がいっていました。
ここでは挙げませんが、とにかく至らぬところばかりをあらさがしするつもりはなくとも探していました。
問題ばかりをピックアップして、さぁ、どうすれば? 状態でした。
一方、坂先生がピックアップしたのは、未来に向けての建設的なアプローチの骨組みとなる“手がかり”でした。
足りないものを探すのではなく、足りてるものを探す。
そしてそのうえで、今後、どうすればいいかを前向きに考える。
坂先生は、ひたすら、子ども目線でした。
私は、子どものためになんとかしたいと思っているものの、結局は、テキストのお母さんの傷を舐めるような能力しか今のところないようです。
子どもの目線に立つ、というのがどうしても欠けていました。
主観だらけで、自分の感情ばかりで物事を裁くくせが私にはあります。
これじゃあそりゃ生きづらいし、伝えたいことも伝わらないよね。
私は常に、バイアス=先入観を取っ払うことを意識しているつもりだったし、できてる自負があったけど、絵空事でしかなかった・・・。
広い視野で世界を見ないと、誰も救えんなぁ……。
うーん_(._.)_
しかしながら、私自身を見つめなおす機会を与えてくださった坂先生には御礼申し上げます。

初めまして。この度、非行少年・少女のカウンセラーを担当させて頂く河島桃花(かわしまももか)と申します。 かつて私は、18歳の冬に、非行少年として家庭裁判所で少年審判を受けた過去があります。(現在は27歳です) 世間の大半の大人は、やむを得ず非行に走ってしまったあなたの『悪い部分』しか見ていないかもしれませんが、非行に走ってしまったあなたたちは、少し不器用なだけだと私は思います。こちらでの活動と並行して、フリーランス作家としても活動するほこら、“10代”と対峙する子どもたちを主人公にした物語も執筆しています。
語学と音楽と小説執筆が大好きです。よろしくお願いします!